ニュース&コラム

在宅看取り時の諸手続き①~死亡診断書の受理から火葬場の使用申請まで~

2016年05月27日
在宅看取り時の諸手続き①

死亡時の行政手続き~死亡診断書、死亡届、火葬許可証など~

本稿では在宅看取り時の諸手続きについてご説明します。
 
死亡に伴う手続きは極めて煩雑です。しかも遺族は死別のショックと闘いながらそれらをこなさなければなりません。そこで本稿では【絶対に必要な行政手続き】、つまり死亡届の提出から葬儀の手続きにのみ絞ってご説明します。
 
葬儀について、相続について、公共料金などについてはまた別の記事で解説します。
行わなければならないことは膨大ですが、これらの手続きから少しずつ進めていきましょう。
 
 

ステップ1:「死亡診断書」を取得する

 
まずは故人のかかりつけ医から「死亡診断書」を頂きましょう。
看取りが最期の診察から24時間以内であれば、死後診断なしでも死亡診断書を申請できます。
 
予期できた病死や老衰ではなく突然の事故死や原因不明死の場合は、速やかに警察に連絡してください。その場合は警察委託の医師による書類が必要になります。
 
 

ステップ2:「死亡届」を役所に提出する

 
役所に「死亡届」という書類を提出しましょう。
この「死亡届」は、通常は上の「死亡診断書」と一枚の用紙になっています。
 
届出可能な役所は主に
 
・死亡者の本籍地
・死亡者の死亡地
・届出人の現住所地
 
に該当する市町村役場です。
 
記入項目
 
・死亡者の氏名・性別・生年月日
・死亡時刻と死亡場所
・死亡者の住所と本籍
・死亡者の配偶者の有無など
・死亡者の属する世帯の主な仕事
・届出人の住所と本籍
・届出人の氏名(署名)・生年月日
・予定している火葬(もしくは埋葬)の場所 
・続柄、電話番号など
 
などになりますので、予め確認しておきましょう。
印鑑は故人のものでなく届出人のもので大丈夫です。
 
注意すべき点として、死亡届に火葬予定場所を記載する関係から、書類申請以前に火葬の予定を決めておく必要があります。葬儀社・火葬場などと事前に相談しておくことが望ましいかと思われます。
 
 

ステップ3:火葬許可証を受け取る

 
上記の「死亡届」を提出すると、「火葬許可証」という書類が役所から発行されます。この書類がないと火葬は行えませんので、必ず受け取ってください。
 
火葬許可証の発行と同時に、火葬場の使用申請を求められることもあります。「とりあえず許可証の受理だけ」という選択肢もありますが、二度手間になってしまいますので死亡届の申請前に火葬の日程などの詳細を詰めておくとスムーズかもしれません。
 
 
以上の3ステップが
「故人の逝去から葬儀(火葬)までに最低限必要な行政手続き」になります。
公共料金の停止、相続手続きなどに関してはまた項を改めてご説明していこうと思います。
 
まず最初にこれらの手続きをこなすことを目標にしてみてください。少しずつ、一歩ずつ手続きをこなしていきましょう。
 
以下では手続きを進める上で役に立つヒントを追記します。
負担を減らす上で参考になるかもしれません。
 
 

ヒント1:諸手続きは葬儀社に代行してもらえることもある

 
死亡診断書の発行は医師しか行えませんが、以後の手続き(死亡届の提出~火葬許可証の受け取り)は葬儀社によっては代行してもらえることもあります。
 
死亡届の記入や捺印はもちろん親族等の届出人が行うことが必要になりますが、役所での申請そのものや火葬許可証の受け取りについては代理人による代行が可能です。
 
申請時に火葬予定場所や火葬日時を求められる関係からも、(葬儀を行うのであれば)葬儀社と初期から連携して申請にあたった方がスムーズに行えるでしょう。とにかく看取りの前後はあわただしくなりがちです。外部の協力をうまく利用してください。
 
 

ヒント2:故人の銀行口座は早い時期に凍結される

 
銀行が口座名義人の死亡を確認すると、故人の銀行口座は速やかに凍結されます。
 
これは法的な遺産分与の決定前に、故人の遺産が使用されることを防ぐための措置なのですが、お葬式やお看取りは基本的にお金のかかるものです。できれば多めの現金は用意しておきたいところ。
 
凍結前に、故人の銀行口座からお金を引き下ろすことは不可能なのでしょうか。
 
遺品整理などを専門にする行政書士の谷茂氏は「銀行との関係より他の遺産相続人とのコミュニケーションが重要」と指摘します。(リンク
 
現実問題として、葬儀費用のための故人の口座から現金を引き落とす行為は常態化しており、その件で銀行から訴えを起こされる可能性は極めて低いと言えます。
 
しかし、その引き落としが葬儀や故人の医療費の支払いのためでなく、私的な使用(=横領)と他の相続人から疑われてしまったとき、最悪の場合は相続トラブルに発展する可能性もあります。
 
ですので、もし現金を用意するために故人の口座を利用するとしても、葬儀・医療費に使ったお金は全て領収書などを捨てずに保管すること、ちきんと記録を残しておくことが必要でしょう。
黄金のおりん
用語タグ 死亡手続き
この記事を読んで良かったですか?
良かった 良かった

1

在宅看取り時の諸手続き①

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう

在宅看取り時の諸手続き①

在宅看取り時の諸手続き①

この記事が気に入ったら「いいね!」しよう

在宅看取り時の諸手続き①

大切なひとと考える『これからハンドブック』

pagetop