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高齢の父から「死にたくない」と言われました。

父はかなりステージの進んだ癌を患っており、完治は絶望的と医師には言われています。
また、高齢でもあるので「死にたくない」と言われても何もできません。
このような場合、私はどうすればよいのでしょう。

例えば、痛みや苦しみの話であれば、薬で解決することができます。

排便や入浴などの生活においての悩みであれば、ヘルパーさんにお願いすることなどで解決できます。

 

しかし、終末期の患者さんのケアにおいては、「絶対に解決できない問題」というのも存在します。

それがお父様のおっしゃる「死」についてであり、それはお父様だけでなく我々人間すべてが宿命づけられている運命です。

 

こうした「解決できない問題」を提示されたとき、いくつかの援助が支援者には可能です。

 

まずひとつは、お父様の声にじっくり耳を傾けること。

お父様の話を真剣に聞き、お父様の気持ちを理解すること。

これは「援助的コミュニケーション」などとも言われます。苦しんでいる人は、自分の苦しみを聞いてくれて、わかってくれる人がいると嬉しい。それが癒しになるのです。

 

ふたつめは、お父様の「支え」となっていることを見つけて、それを強化してあげること。

例えばお食事を楽しみにしている、ひとと会話することを楽しみにしている、苦境の中において、人は苦しみに耐えるために「支え」を作り出します。それをそっと後押ししてあげることも効果的です。

 

 

最後に、質問者さまご自身の心の健康についても注意していきましょう。

傾聴し、共感することは患者さんにとっての癒しになりますが、聞き手にとっては時に大きなストレスにもなってしまいます。ケアマネージャーなどと相談し、負担を分散させる術を紹介してもらうなど、ご自身の健康にも留意してください。

 

「死」は避けられないものです。

 

しかし。「死」に向かうまでに道程を、苦痛のない、価値あるものにすることはできます。

 

相談者さまのご健勝をお祈りしております。
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用語タグ 緩和ケア 看取り

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