看取りを知る

施設で看取る

入居待ちの実情を知っておく

設への入居を考えるとき、真っ先に頭に浮かぶのは、入居待ちの待機者が列をつくっているといわれる特別養護老人ホームです。民間の事業者が運営する有料老人ホームに比べれば、月々にかかる費用も安く、負担も少なくてすみます。しかし、入居を希望する人が多く、なかなか順番が回ってこないのが実情です。しかし、ある条件を満たせば意外に早く入れたという話もあります。
まず、知っておきたいのは特養の入所プロセスです。入居希望の施設に直接申し込むのですが、特養側は入居者選定にあたって申し込み順で対応しているわけではありません。入居申込書に書かれた内容をチェックし、入居の優先度を点数化して、高い人から受け入れることになっています。
つまり、入居申込書に書かれた内容次第で、入居順位が決まるというわけです。嘘を書いてはいけませんが、優先順位が高くなるポイントには以下のような点が考えられます。
まず、入所申込書には、必ず「主たる介護者の状況」を記入する部分があります。主たる介護者とは、介護する側の中心人物で、その人が置かれている状況を記入することになります。


例えば、主たる介護者が遠方に暮らしていて介護ができない、病気療養中である、育児中、複数の被介護者を抱えている、週40時間以上働いているなど介護ができない理由が明確になっていることで、入居要件の点数が上がります。もちろん、誰も介護する人がいないという状況がもっとも高い点数となります。
市区町村によって考慮されるべきポイントは違っていますが、ここにあげたような介護ができない状況にあることが伝わり、認められると一気に入居の優先順位は上がります。入居申し込みを書く段階で、在宅での介護がいかに難しい状況であるかを整理してみてください。

入居後は施設との関係をよりよいものに育てていく

護施設に入ったら、施設で働く方々との関係をしっかりとつくってください。入居者が日常生活でこだわっていることや決まった銘柄の牛乳しか飲まないことなど、細かな事柄のすべて伝えてください。注文の多い入居者だと思われてもかまいません。最初の段階で入居者のことを理解してもらえるように話をすることが重要です。
わがままでなければ、家族の思いをしっかりと伝えることは、施設側にとっても歓迎すべきことなのです。介護施設は、我が家ではないけれど、もうひとつの自宅であることを目指しています。入居する側は、その方達に伝えられる情報をできるだけ多く提供することで理解を深める努力をすることが必要です。
入居したら、亡くなるまで一度も顔を見せない家族がいるそうです。経済的な問題を抱えて支払いが滞る家族もいます。一方で、何かにつけてクレームばかりいってくる利用者も少なくありません。これでは、施設側も対応できません。
施設に入居したら入居前にはわからなかった不都合は必ずあります。それをクレームとして訴えるよりは、何度も足を運んで理解を深めることで解決していくことが大切です。こういった努力の積み重ねで使い勝手の良い施設に変えていくことは可能です。施設に入ったら、とにかく顔を出すこと。存在感を示して、最終的には何でも話し合える関係性をつくっていってください。

看取りを見据え、介護のあり方を共有しておく

設での介護を受ける場合、避けて通れないのは医療サービスをどういった形で受け入れるかです。最近の傾向としては、入居の段階で看取りまですべて施設でのサービスを利用するのか、病院での看取りを希望するのかを決めるケースが増えています。
しかし、施設に入る段階で看取りまでの最終的な判断をすることはとても難しいと思います。そこで、先ほどまで施設側との会話の必要性をお話ししましたが、段階的に何度も話し合っていくことを考えてください。
高齢者施設も医療サービスとの連携を強化し、風邪などの症状では入院しないで施設内で対応できるように努力しています。しかし、何かあったときは必ず病院への転院を求める家族の要望にも応えるようにしています。つまり、利用者とその家族の要望を優先することが基本とされているわけです。
だからこそ、家族が踏まえておくべきは、介護施設の医療対応レベルが一昔前に比べると飛躍的に改善されているということです。医師が常駐することはできないまでも、すぐに医師が駆けつけてくれる体制を構築し、看護師も十分な人数をそろえている施設も増えています。すぐに病院に転院しなくても十分に対応する力のあることを理解して、できるだけ施設と病院を行き来しないように考えてあげる方が利用者本人にとっても良いと思います。
看取りをどこでするのか。大きなテーマですが、今は「終末期になったら施設から病院に移るのが一般的」という時代ではありません。しっかりとケアを受けながら施設で最期を迎える。あるいは、施設の訪問サービスを受けながら最期は自宅に戻ってくる方法を考えることもできます。
最初にすべてを決めるのではなく、入所後の状況を見ながら、施設側と話し合っていってください。


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