看取りを知る

「ケアマネージャー」とのつきあい方

介護認定が出たらケアプランづくりへ

宅で介護をすることを決めたら、介護サービスの上手な使い手になりましょう。
入院中に介護保険利用の申請手続きは済ませていますか。退院後、すでに在宅での生活が始まっているでしょうが、申請から30日以内には要介護認定の通知も手元に届きます。まだ、申込みをしていない人は急ぎ手続きをしてください。

まず、認定通知を受け取ったら市町村の介護保険窓口を訪ねてください。「介護サービスの利用手続きをはじめたい」といえば、「居宅介護支援事業所一覧」が 手渡されます。居宅介護支援事業所は、ケアプランを作成の手助けをしてくれる機関で、全国に3万カ所以上あります。みなさんの自宅近くにも必ずあるので探 してみてください。親切な役所の担当者であれば、住所に近いいくつかの事務所を紹介してくれる場合もありますが、実際には書類だけ手渡されるケースが多い ようです。


さて、この事業所とコンタクトをとり、そこに在籍しているケアマネジャーに相談しなければ、ケアプランの作成はできません。自分でケアプランをつくる方法 もありますが、お勧めできません。とにかく、居宅介護支援事業所のリストを見て、自宅に近いところから順に電話をかけてください。

今後何かとやり取りが増えることを考えると家に近いと便利なことが多いでしょう。判断基準は次の2点にしぼってください。電話応対が無愛想でなくテキパキ と反応がよい。ケアプラン作成の相談をすれば、すぐに「訪問しましょう」という答えが返ってくる。これをクリアしたところにお願するといいでしょう。

ケアプランづくりに妥協は必要ない

宅介護支援事業所に依頼すると、担当のケアマネジャーが自宅にきます。本人とその家族に、 訪問調査のときと同じような質問をして、住環境、日々の生活状況、どの程度のことが自力でできるのか、あるいはできないのか質問します。これを専門用語で 「アセスメント(課題分析)」というのですが、日頃の生活状況をきっちりと伝えることができれば充分です。

ヒアリングによって、在宅で介護するために不足しているケアの内容が明らかになっていきます。また、家族の介護力(誰がいつ介護できるか)を分析することで、「一日のうちどの時間帯でのケアが足りないのか」も見えてきます。
しかし、課題が把握できたからといって、それだけでよいケアプランができるとは限りません。せっかくヒアリングの場があるのですから、サービスを利用する 側からの要望を遠慮なく伝えましょう。 具体的には、週に何回くらい入浴したい、外出の希望を持っているか、家族側からの要望として、「日々の介護のうち、どの部分をサポートして欲しいのか」、 「どの時間帯を希望しているか」などを伝えてください。
家庭の事情を細かく伝えることは気が引ける、恥ずかしいという人もいるでしょう。でも、細かな点まで伝えることで、ケアプランの中身が変わってきます。ケアマネジャーは、ヒアリング結果を持ち帰り、専門家などの意見を聞きながらケアプランの原案を仕上げます。
できあがったケアプランの説明に、再度訪問してくれますが、1回で了承する必要はありません。わからないことは何度も質問し、利用する介護サービスをできるだけ理解してください。納得できるまで妥協はしない事が大切です。

どんなケアマネジャーなら信用できるか

対面で、相手の能力や性格を推し量ることはとても難しいことです。第一印象は大切ですが、仕事ができるかどうかは、何度か話してようやくわかってくるものでしょう。

一般的に、ケアマネジャーの選び方について示されているチェックポイントは、医師や看護師など専門能力の高い人で、利用者の要望をきちんと聞いて、親身になって相談に乗ってくれる人物像が指摘されています。しかし、それを初対面で判断することは不可能です。

決めては現場情報を知っているかどうか

アマネジャーは、医師をはじめ、薬剤師、介護福祉士、栄養士、理学療法士、作業療法士、歯科衛生士など21職種の人たちが、現場経験5年を経て取得する資格です。
一定の条件をクリアして、資格試験に合格している人ですから、職種で判断する必要はないと思います。大切なのは、その方とコミュニケーションがとれるかです。

これは個人的な意見ですが、「より現場に近い人」が最良のパートナーになってくれる気がします。ケアプラン作成について話し合うなかで、介護事業者の情報 をたくさんもっている人かどうかを観察してみましょう。訪問介護サービスのヘルパーさんにたくさん知り合いがいるような人であれば、実際にサービス利用を はじめる段階で大きな助けになってくれるでしょう。

  • いい仕事をするケアマネージャーのポイント
  • □ 訪問することをいとわない
  • □ 家族の要望に耳を傾けてくれる
  • □ 分かりやすく説明してくれる
  • □ 料金に関してもきっちりと話してくれる
  • □ 知りあいの事業者が多い
  • □ 利用者側のレベルにあわせてくれる
  • □ 苦情を聞いてくれる
  • □ 見直し作業に充分な時間をとってくれる
  • □ コミュニケーションがとれる人だと感じられる
「利用者側は、介護に関して知識を持っていない」という前提でつきあってくれるかどうかも重要な判断基準になります。サービスの細かな説明、かかる費用に ついて面倒がらずに説明してくれるかどうか、面談のなかで判断しましょう。どうしても気に入らないケアマネジャーであれば、変更を希望することもできます。


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